2020年02月25日 [Default]
ナシクの正統派アグニホトリ(神に選ばれた)・ブラーミンのミュル・シャストリは、6つの学問を学び、占星術と手相学に精通していたが、ある時ナグプールの有名な億万長者バプサヘブ・バティ氏に会いにシルディにやってきた。彼に会った後、皆でババに会いにマスジッドへ行った。
ババは自分のお金で行商人から様々な果物やその他の物を買って、そのときマスジッドにいる者たちに配っていた。ババはいつもとてもうまい具合に全方向からマンゴーを押し出し、口に吸い込むと、果肉が一度にババの口に入り、種だけを捨てることができるのだった。ババはプランタンの皮をむき、皮を手に残して、果肉を帰依者たちに分けた。ミュル・シャストリは手相見として、ババの手を診たいと思ったので、彼に手を出してくれるよう頼んだ。
ババは彼の言葉を無視して、4つのプランタンを彼に渡した。それから全員がワダへ戻り、ミュル・シャストリは沐浴をして、服を着替え、アグニホトラの日課の勤めを始めた。そしてババはいつものようにレンディに向かいながら、こう言った。「いくつかゲル(赤くて汚い物のこと。
大抵は服をサフラン色に染めていた)を持ってきなさい。今日私たちはサフラン色の服を着よう」誰もババの言っていることを理解できなかった。そしてしばらくしてババが戻り、正午のアーティの準備が始められると、バプサヘブ・ヨグがミュル・シャストリにアーティに一緒に行くかどうか尋ねた。
彼は午後にババに会いに行くと答えた。ババは椅子に座り、帰依者たちがババを礼拝して、アーティは始められた。するとババは言った。「新しくナシクから来たブラーミンからダクシナを取ってきなさい」ブティ自身がダクシナを取りにワダへ行って、ミュル・シャストリにババのメッセージを伝えると、彼は非常に困惑した。彼は心の中で思った。「私は純粋なアグニホトリ・ブラーミンだ。
なぜ私がダクシナを払わなくてはいけないのか?ババは偉大な聖者かもしれない。でも私は彼の召使ではない」しかしサイババのような偉大な聖者がブティのような百万長者を介してダクシナを要求しているのだから、彼は拒むことができなかった。そこで彼は日課の勤めを中断して、ブティと共にマスジッドへ向かった。彼自身が神聖で、マスジッドはそうではないと考えていた彼は、両手を合わせた後、離れた場所からババに向かって花を投げた。
すると、見よ!突然に彼はババではなく、彼の亡くなったグル・ゴラプ・スワミをそこに見たのである。彼は驚愕した。これは夢だろうか?いや、そうではない。彼はしっかりと目を開けているのに、なぜそこに亡くなったグル・ゴラプがいるのだろうか?彼はしばらく言葉を失ってしまった。彼は自分をつねってまた考えた。だがマスジッドに故グル・ゴラプがいるという事実は受け入れられなかった。遂に、全ての疑問を脇に置いて、彼はそこへ行ってグルの足元にひれ伏し、両手を組み合わせてその場に立ち上がった。
他の人々はババのアーティを歌っている中、ミュル・シャストリは彼のグルの名を大きな声で謳った。それから彼は自分のカーストや自分が神聖だというプライドをかなぐり捨てて、グルの足元にひれ伏し目を閉じた。彼が起き上がって目を開けると、そこにはダクシナを求めるババがいた。ババの至福に満ちた姿と思いも寄らないパワーを目の当たりにして、ミュル・シャストリは我を忘れてしまった。
彼は喜び極まって、目には涙が溢れた。彼はもう一度ババに敬意を表すると、ダクシナを渡した。彼は、自分の疑いは晴れ、自らのグルを見たと言った。このババの素晴らしいリーラを見て、ミュル・シャストリを含めた皆が感動し、ババの言った「ゲルを持ってきなさい。私たちは今日サフラン色の服を着よう」という言葉の意味を理解したのだった。ババのリーラはこのように素晴らしいのである。
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