2019年08月24日 [Default]
ところで、今年の5月にカナダのアルバーター大学からADHDの患者数が急増している背景について別の角度からの研究成果が発表されました。同大学の研究チームによると、カナダ在住の3歳から5歳の幼児3500人を調査したところ、1日に2時間以上スマホやタブレットの画面を見ている幼児は全体の7分の1に達し、ADHDになる確率が7,7倍にもなるほか、同じく30分以下しか見てない幼児に比べて問題行動を起こす確率が5倍に達するというものです。そのほかにもスマホやタブレットの画面を長時間見る事は、睡眠不足など他のいかなる要因よりも悪影響を及ぼすことがわかったそうです。
パソコンが普及し始めた頃にも、パソコン画面を長時間見る事によって眼精疲労や頚肩腕症候群のほか、イライラや抑うつ症状といった神経症状を呈するVDT症候群というものが問題視されていましたが、肉体的にも精神的にも未熟な幼児が長時間にわたってスマホやタブレットの画面を見る事は大人以上にダメージを受ける可能性が高いといえます。また、ADHDといった問題以外にも将来にわたって液晶のブルーライトが網膜に与えるダメージも懸念されるところです。
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さらに、ADHDとまではいかなくても、スマホやタブレットの長時間使用による心身の不調が世界的に蔓延していることを背景に、今年の5月に世界保健機構(WHO)は国際疾病分類(ICD-11)の現代病のリストに追加しました。日本の医療機関でもスマホ関連障害と呼ばれるような症状〜ドライアイや目の奥の痛み、不眠やイライラ、睡眠障害からストレートネック(スマホ首)や腱鞘炎、バネ指などで受診する人が増えているそうです。特に未成年者の受診が多くなってきており、5歳未満のバネ指や小児の肩こりなど、以前では考えられなかったケースも増えてきているそうです。
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