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　千島学説入門（生命発生からガン治療まで）　P232より抜粋

　学説体系、学問は人間を幸福にし、健康や豊かさに寄与してこそ価値があります。そして、専門化された高度のものではなく、本来身近にあるべきものです。

　以上、千島学説の科学面と哲学面から、入門書的に展開をし終えました。これで千島学説の全貌はおよそながら捉え得たはずです。しかし、今述べたように、科学にしろ哲学にしろ、それが私たちの生活を健全にするために役立たねばなりません。

　それは、読者が個々に、この書から受けた感想によるのであるから、著者は預かり知らないこととも言えます。だが、蛇足になるかも知れないが、千島学説を生活にどのように立てればよいか、その応用について述べて見たいと思います。

血液は生命である

　血液は生命であり、血液の浄化こそ健康の根本であるという事を、千島教授は科学的な理論で解き明かしました。血液を浄化するには、正常な赤血球を造ることであり、どうすればそれができるかと言う事を知るのが、健康の知恵だと言えます。

　植物は土壌に深く根を下ろし、その根から水分や栄養分を吸収することによって成長します。動物の場合、植物の根に相当するのが腸の絨毛です。

　この腸の絨毛から消化産物を吸収して、赤血球を造ります。この赤血球は一本一本の毛の根元に至るの体の隅々に分布している血管に浸透し、肉体を構成している細胞に分化します。

　そこで健康の元は、食べ物の内容とその量の加減にあり、そして、植物にとって土壌環境が大切なように、腸内環境にあると言えます。よく「風邪は万病の元」といわれますが、千島教授は、さらにそれを突っ込んで、消火器障害が万病の元と言っています。

　それは、風邪と言うものは心身の疲労から胃腸など消化器が衰弱して腸内腐敗が起こり、その細菌毒素が血液中へ吸収され、分子運動が活発するから起こるのだと、教授は考えたからです。

２に続く