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2022年07月05日 [聖者]

NO661・・・再びインドで

NO661・・・再びインドで
2022-06-30 | 聖者
 聖者の実態というより、聖者の見方というか?聖者の良し悪しを判断するのに道徳が備わっているか、どうかで判断する人が多いようですが、私が多くの聖者を見て来た経験から言うと、聖者の世界にも硬派と軟派の二通りのタイプがいるようだった。バラサイババのように今生で聖者になられた方は、軟派的教え方でとてもやさしい一般受けのする聖者だったように思うし、一般大衆には受けがとても良いように感じて見ていた。が、この聖者の元で解脱を目指すには、物足りない気がしていた。



 バラサイババは、インド人の信者が多く、音楽大学出身の為、歌が大変うまく一般には人気があったようだが、外人の長期滞在者は少なく、どちらかというと指導者ではなく、本来の聖者の仕事である人々の悩みなどを聞いてあげ悩みを和らげるタイプであるように感じていた。それに対して、カレスワールは、インド人は相手にせず、もっぱら外人専門の聖者と見ていたし、実際何か月も滞在していたが、インド人の相談者は見たことがなかった。



 傍から見ていて、何故?スワミは、他のアシュラムのようにインド人を大切にしないのかと不思議というより、聖者の義務を果たしていないのではと思う時もあった。インド人から見ると奇異なアシュラムに見えたのではないだろうか?そのような事もあり、一度アシュラムに入ると外出は厳しく制限されており、一歩外に出れば商店もあるのであるが、チャイの一杯も飲むために出ることは許されなかった。



 ゆえに村人から見れば、奇異な得体の知れないアシュラムに見えただろう。私達外人が村に行く事が出来れば、お金も村に落ち、村も潤うと思っていたのであるが、スワミはそれを許さなかった。スワミによると、インド人はとても嫉妬心が強い為、ある店だけに集中すると、他の店からやっかみが起こり、焼き討ちなどが発生する可能性があるとのことであった。インド人は神様の国だから、嫉妬心ややっかみは無い国だと思うのも大きな間違いで、日本人より嫉妬心は強い。



 そのアシュラムでは工事が進み、崩しては建てる事を行っていた。レンガの塀を作り建物を作る。建物が出来上がるとレンガの塀は壊され、違う場所に新たにレンガの塀が建てられる。この繰り返しである。当時、夕方になると老人がやって来てスワミと打ち合わせをしている。この老人がスワミのワスツー(インド風水)の師匠であり、アシュラムを建てながら学んでいたようだ。それを元にスワミはインドワスツーという本を後に出版する事になる。



 インドは暑い国だから、日陰の北側を重要視したワスツーが完成していた。川も風向きで家が涼しくなる位置が吉とされている。そして日差しの強い南側は山や山林で遮る。これを日本で実際に行ったらどうなるであろうか?日本は南東の角地が一等地で地価も高いが、インドでは反対である。国によって風水も違うのだなと思い、私はインドワスツーを日本で広める活動はしないようにしていた。自分が老後過ごすなら、南側の縁側で日向ぼっこしながら過ごしたいと思っている者が広めるのには抵抗があった。が、今年のように暑く、もっと温暖化になるのなら、その時参考にさせて頂くが今ではない。



 自分が出来ない事を人に勧めるのには抵抗があるし、インドワスツーで家を建てるなら、作ったり壊したりでとても金銭的にも不可能なので、湯布院アシュラムは良いとこ取りで行っているところであります。このようなワスツーも取り入れたアシュラムで行われるプログラムは、解脱やゴッドヒーリングを目指す人たちの専門学校のようなものであるから、他の聖者やアシュラムと比較すると混乱が起こる。し、スワミにも二面性がある。他の生徒にはなるべく悪い所は見せないようにして、良い聖者を演じ続けないとならないスワミも大変であったろう。私もその点は苦労していた。スワミは良い人で、KENZOは悪い人であった。



 スワミの教えは義務教育の様に平等などはありえなく、専門課程によっては、特別授業料が必要となって来る。日本人は聖者養成講座を希望し、多くの外人は長期休暇を利用して物価の安いインドを目指し、半分は避暑感覚であるので、宿泊の安いアシュラムを目指す。スワミのアシュラムは外人の評判では非常に高いアシュラムであったので、どちらかと言えば裕福な層が滞在していたが、キリストの教えの国の人たちは、自分がジーザスと同じように聖者になれるとは、思ってないので瞑想オンリーであるが、日本人が押しかけいろいろの行を授かると嫉妬心が吹き出し妨害をする事もあった中でグルステッキの授与が行われる事になった。

続きます。

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